
キッチンカーコラム ◆キッチンカーの『店づくり』講座 第3回|「おしゃれ」だけでは売れない?キッチンカーの看板デザインで大切なこと
2026年10月19日 月曜日
キッチンカーを始めるなら、商品や車両だけでなく『お店をどう見せるか』も大切です。この連載では、キッチンカーの看板・タペストリー・POP・デザインなど、選ばれるお店づくりのポイントを紹介します。
「キッチンカーを始めるなら、おしゃれな見た目にしたい」そう考える方は多いのではないでしょうか。
もちろん、見た目の印象は大切です。でも、キッチンカーの看板デザインで本当に大切なのは、「おしゃれに見えること」だけではありません。
どれだけデザイン性が高くても、
「何のお店か分からない」
「何を売っているのか分からない」
「おすすめの商品が分からない」
「文字が小さくて読めない」
となってしまえば、お客様が立ち止まるきっかけを逃してしまいます。
キッチンカーの看板デザインでは、
「伝わる」
ことが何より重要です。
この記事では、キッチンカーの看板やタペストリーをデザインするときに意識したいポイントを紹介します。
キッチンカーの看板デザインで大切なのは「一目で伝わること」
キッチンカーの前を歩いている人が、看板をじっくり読んでくれるとは限りません。イベント会場なら、たくさんのキッチンカーや人の中を歩きながら、気になるお店を探していることもあります。
そこで重要になるのが、
「一目で何のお店か分かる」
ということ。
例えば、ハンバーガーのキッチンカーなら、「ハンバーガーのお店」と分かる写真や商品名が大きく見えているだけでも、内容が伝わりやすくなります。
反対に、店名やロゴだけが大きく、商品が何なのか分からないデザインでは、初めて見る人にはお店の内容が伝わりにくいことがあります。看板をデザインするときは、まず「この看板を初めて見た人に、何を伝えたいか?」を考えてみましょう。
「おしゃれ」を優先しすぎると、伝わりにくくなることも
おしゃれなキッチンカーにしたい。その気持ちはもちろん大切です。ただし、「おしゃれにしたい」という思いが強くなりすぎると、こんな状態になることがあります。
・文字が細くて遠くから読めない
・写真を小さくしてしまう
・色を使いすぎて情報が埋もれる
・英語表記が中心で商品が分からない
・デザインを優先して価格やメニューが見つけにくい
どれもデザインとしては成立していても、「お客様に情報を伝える」という看板本来の役割を果たせない可能性があります。
キッチンカーの看板は、ポスターや作品とは少し違います。
「見る人に、短い時間で情報を届けるもの」
だからこそ、デザイン性と分かりやすさのバランスが重要です。
キッチンカーの看板デザインで押さえたい5つのポイント
では、実際にどんなことを意識すればよいのでしょうか。
ここでは、キッチンカーの看板・タペストリー・商品幕などをデザインするときに押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
1.何のお店か、一瞬で分かる
まず最優先したいのが、「何を売っているお店なのか」です。店名だけでは商品が分からない場合は、
「クレープ」
「ハンバーガー」
「からあげ」
「たこ焼き」
など、主力商品の名前を大きく見せる方法があります。商品写真を大きく使うのも効果的です。特に初めて出店する場所では、お店のことを知らない人に見てもらうことになります。
「知らない人が見ても分かるか?」という視点でデザインをチェックしてみましょう。
2.一番売りたい商品を決める
メニューがたくさんある場合、全部を同じ大きさで見せたくなるかもしれません。しかし、情報が均等に並んでいると、「結局どれがおすすめなの?」となることがあります。
そこで、「この商品を一番見てほしい」という商品を決めましょう。例えば、
・看板商品
・人気No.1の商品
・自信のある商品
・季節限定商品
・新商品
などです。その商品を写真や文字で大きく見せることで、看板を見た人が選びやすくなります。
3.文字は「読める大きさ」にする
キッチンカーの看板で意外と起こりやすいのが、文字が小さすぎる問題です。デザインを作っている画面では大きく見えても、実際に看板として印刷すると、
「思ったより小さい」
「離れると読めない」
ということがあります。
看板は、近距離だけでなく少し離れた場所から見られることもあります。そのため、「実際にお客様が見る距離」を想定して文字サイズを考えることが大切です。
特に、
・店名
・商品名
・メニュー
・価格
など、読んでほしい情報は、遠くからでも認識しやすい大きさを意識しましょう。
4.写真は「おいしそう」が伝わるものを選ぶ
料理写真は、キッチンカーの看板デザインで大きな役割を果たします。
商品名を読まなくても、写真を見て
「おいしそう」
「食べてみたい」
と思ってもらえるからです。
ただし、写真なら何でもいいわけではありません。暗すぎる写真や、料理が小さく写っている写真では、商品の魅力が伝わりにくくなります。
看板に使う写真は、
・料理がはっきり見える
・主役の商品が大きく写っている
・実際の商品とイメージが大きく違わない
・遠くから見ても何の商品か分かる
といった点を意識しましょう。「きれいな写真」だけではなく、「商品が伝わる写真」を撮影すること・選ぶことがポイントです。
5.色・フォント・デザインを統一する
最後に意識したいのが、お店全体の統一感です。
キッチンカー本体はナチュラルなデザインなのに、タペストリーは派手な色、A看板はまったく違うフォント(書体)……。これでは、それぞれのデザインが良くても、お店全体として見たときにまとまりにくくなります。
例えば、
・ブランドカラー
・フォント
・ロゴ
・写真の雰囲気
・イラストのテイスト
などをある程度そろえることで、「このお店らしい」印象を作ることができます。看板だけではなく、キッチンカー全体をひとつの店舗として考えることが大切です。
看板は「全部を見せる」より「優先順位をつける」
キッチンカーの看板を作るとき、「せっかくだから全部載せたい」と思ってしまうことがあります。店名、全メニュー、価格、こだわり、SNS、QRコード、営業時間……。しかし、情報を詰め込みすぎると、お客様は何を見ればいいのか分からなくなります。
そこで重要なのが「情報の優先順位」です。
例えば、
1. 何のお店か
2. 一番おすすめの商品は何か
3. いくらなのか
4. その他のメニュー
5. 詳しいこだわりやSNS
というように、見る人が知りたい情報の順番を考えます。すべての情報をひとつの看板に入れる必要はありません。上看板、タペストリー、A看板、POPなど、それぞれの役割に合わせて情報を分けることも、見やすいキッチンカーを作るポイントです。
「どこから見るか」でデザインは変わる
キッチンカーの看板デザインを考えるときは、「誰が見るか」だけでなく「どこから見るか」も重要です。例えば、会場の遠くから見た場合。
この段階では、
「何のお店?」「どこにある?」
が分かれば十分です。
近づいてきたら、
「どんな商品?」「いくら?」
を確認します。
さらに注文する段階では、
「どれにしよう?」「おすすめは?」
といった情報が必要になります。つまり、同じお客様でも、距離によって必要な情報が変わるのです。
だからこそ、
■遠く → 店名・商品
■近く → メニュー・価格
■注文前 → 商品の特徴・おすすめ
というように、情報を分けて配置すると伝わりやすくなります。
これは第2回で紹介した「上看板・タペストリー・A看板・POP」の役割にもつながります。
キッチンカーの「売れる看板」は、派手な看板とは限らない
ここまで読むと、「じゃあ、目立つデザインにすればいい?」と思うかもしれません。
しかし、「目立つこと」と「伝わること」は同じではありません。派手な色をたくさん使ったり、大きな文字を並べたりすれば、確かに目立つかもしれません。
けれど、
「何の商品なのか分からない」「どこを見ればいいか分からない」
のであれば、注文にはつながりにくくなります。
大切なのは、
「目立つ」
↓
「何のお店か分かる」
↓
「商品が気になる」
↓
「メニューを見る」
↓
「注文する」
という流れを作ること。
キッチンカーの看板デザインは、単に目立たせるためではなく、お客様が商品を選ぶまでの導線を作るものでもあります。
看板デザインは「実際の現場」で考える
デザインを作るときは、パソコンの画面だけで判断しないことも重要です。完成した看板を、「実際のキッチンカーに付けたらどう見えるか?」まで想像してみましょう。
例えば、
・イベント会場で他のキッチンカーと並んだら?
・10mほど離れた場所から見たら?
・人が前に立ったら?
・日中の屋外で見たら?
・商品を販売している状態では?
こうした条件によって、見え方は変わります。
特にキッチンカーは、一般的な店舗と違って、イベント会場や公園、オフィス街、大学などさまざまな場所で営業します。だからこそ、「画面上できれい」だけではなく、「現場で伝わる」デザインを考えることが大切です。
自分で作る?既製デザイン?プロに頼む?
ここまで紹介したポイントを見て、「自分で看板をデザインしてみたい」という方もいれば、「デザインは苦手だからプロに相談したい」という方もいるでしょう。
キッチンカーの看板を用意する方法は、大きく3つあります。
すぐに使いたいなら「MerMa STORE」
既にデザインされたタペストリーなどから選ぶ方法です。
「デザインを考える時間がない」
「まずは早く看板を用意したい」
という場合に向いています。
自分らしいデザインにしたいなら「データ入稿」
自分で作ったデザインを印刷用データとして入稿する方法です。AIなどを活用して作った画像を使って、自分でオリジナルデザインを作ることもできます。
「自分でデザインを考えたい」
「お店の世界観を自分で作りたい」
という方に向いています。
お店全体を整えたいなら「メルカートデザイン」
「看板だけではなく、キッチンカー全体のデザインを考えたい」という場合は、プロに相談する方法があります。店名やロゴ、車体、タペストリー、メニュー、POPなどを、ひとつのお店として考えながらデザインしていきます。
「開業時から統一感のある店づくりをしたい」
「今の看板やデザインを見直したい」
という方に向いています。
まとめ|キッチンカーの看板は「おしゃれ」より「伝わる」を意識
キッチンカーの看板デザインでは、おしゃれさだけを追求する必要はありません。
大切なのは、
・何のお店か一目で分かる
・一番売りたい商品が分かる
・文字が読みやすい
・商品の魅力が伝わる
・キッチンカー全体に統一感がある
ということ。そして、
「遠くから見た人」
「近くまで来た人」
「注文しようとしている人」
それぞれに必要な情報を考えて配置することが、分かりやすい店づくりにつながります。
キッチンカーの看板は、ただ飾るためのものではありません。お客様にお店を見つけてもらい、商品を知ってもらい、選んでもらう。そのための「店づくりの一部」です。
次回は、広く活用されるようになった「AI」をテーマに、キッチンカーの看板デザインをAIで作る場合のメリット・デメリットについて紹介します。
「AIで作った画像を、そのまま看板にできる?」そんな疑問にも触れていきます。
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